a + b i (ただし、ab は整数)の形で表せる複素数をガウス整数と呼ぶ。ガウス整数全体は複素数体 の部分環をなす。 これを [ i ] と書き、ガウス整数環と呼ぶ。

ガウス整数が [ i ] の単元であることと複素数として絶対値が 1 に等しいことは同値である。そのようなガウス整数を単数と呼ぶ。単数は 1, i, 1, i のちょうど四つある。

[ i ] はユークリッド整域である。したがって、 [ i ] において、素元であることと既約元であることは同値である。

[ i ] の素元であるガウス整数をガウス素数と呼ぶ。0 でも単数でもガウス素数でもないガウス整数をガウス合成数と呼ぶ。